
blaise AI 搭載携帯型ラマン分光計
2025.09.22
アスピレイション株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:石塚 宏一 以下、アスピレイション)は、米国企業のForward Edge-AI社のBlaise™の販売を開始することを発表します。
Blaise™ は AI 搭載携帯型ラマン分光計であり、飛行ライン上において PAO(ポリαオレフィン) および作動油によるジェット燃料の汚染を数分で検出・定量化することができます。これにより、試料あたりの分析コストを数セント程度まで削減でき、従来必要とされていた数週間規模の燃料抜き取りの作業を防止できます。
- ● 重量: 30グラム
- ● 検出速度: 6秒未満
- ● 精度:感度、特異度ともに95%以上(以前の燃料に関する研究では最大97%を示しています。)
- ● 電源:USB-C、消費電力5W未満
迅速なGo/No-Go判定によるジェット燃料の品質保証
(防衛用・商用向け)
アプリケーション: Blaise™は米空軍向けに開発されており、F-35 の飛行ラインで使用される予定です。
本システムは、ジェット燃料 A(Jet A)および持続可能航空燃料(SAF)における PAO および油圧作動油の汚染を検出・定量化し、即時に燃料の使用可否(Go/No-Go)を判断できるようにします。(米空軍契約番号:FA810024C0003 参照)
Blaise は、最大10日かかるラボでのプロセスを置き換え、航空機の稼働停止 30〜45 日と、汚染事象ごとの 80時間以上の作業時間を回避します。
また、81,000 ドルの燃料除去カートの必要性をなくし、サンプルごとの検査コストを約0.01 ドルまで下げることで、F-35 の燃料を現場で定期的にチェックする作業を、迅速かつ低コストで実施可能にします。
関連研究
- Chung, W. M., 他「レーザーラマン分光法による航空タービン燃料組成の分析」
- Picardi, G., 他「ラマン分光法によデザイナーズ燃料詐欺の迅速スクリーニング」
- Li, X., 他「中赤外およびラマン分光法によるガソリン中の灯油の検出と定量化」
- Hodges, J. E., 他「携帯型ラマン分光法を用いた合成炭化水素流体の分類」
Forward Edge-AI,Inc.の詳細につきましてはホームページをご覧ください。
お問い合わせ先:
アスピレイション株式会社