イスラエルのサイバー技術について(2):イスラエルのサイバーエコシステム
2021.08.26
アスピレイションセキュリティチームです。
前回に引き続き、イスラエルの高度なサイバーセキュリティ技術の背景についてご紹介をしたいと思います。
サイバーセキュリティ先進国であるイスラエルでは、政府機関や軍、大学などの学術機関、企業などの産業界において、サイバーセキュリティ技術研究開発を推し進めるためのエコシステムが非常に発達していることが注目されています。
以前の記事でもご紹介いたしました、国防軍(IDF)のエリート部隊である8200部隊を始めとする軍や政府諜報機関での最先端の技術研究や開発に加え、イスラエルを代表する学術機関であるネゲブ・ベングリオン大学など複数の大学においても、AIやサイバーセキュリティなどの最新の技術研究が日々行われています。そして、その関連技術を活用した先端サービスの提供やスタートアップ企業の立ち上げが活発に行われており、それらの企業がもたらす資金が、新たな研究のために活用されるなど、国全体での研究体制の良好な循環システムが構築されています。
その中でも特に象徴的なのが、イスラエルの南部に位置する都市ベエルシェバに設けられた、サイバー研究に特化した"Advanced Technologies Park"と呼ばれるIT技術の一大研究拠点です。この研究拠点はイスラエル国家サイバー局(NCB)の指揮のもとに建設され、ベングリオン大学との連携で運営されています。ここには、イスラエルCERT、IDFの研究開発施設などのほか、Oracle、Dell EMC、JVP Cyber Labs、ドイツテレコムなど、2020年1月現在70社ほどの多国籍企業の研究開発部門が入る研究開発センターもあり、イスラエルのイノベーションを支える拠点となっています。
また、企業とベングリオン大学との共同研究や、施設内のイノベーションセンター主催のセミナー、ワークショップなど種々のイベントが開催され、業界や競合企業などの枠を超えて、先端技術の研究情報を共有することのできる場としても活用されています。このような環境が整っていることもあり、イスラエルでは常に世界をリードする先端技術が開発されています。
アスピレイションは、このような最先端の技術を用いたユニークなサービスを提供するイスラエル企業との業務提携により、サイバーセキュリティを中心とする豊富なサービスを提供しておりますので、ご興味を持たれた方は是非一度お問い合わせをいただけますと幸いです。
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